豆苗
特に何かがあったというわけじゃないけど、
それほどキモチが沈んでいるということでもないけど、
何だろう。
何と言えばいいんだろう。
この、ズッシリと重く、それでいてフワフワとした感じは。
私、耳がよく聞こえないんです。
ぼ、僕もね、耳鳴りがずっとしているんだ。
そんな「どれだけ自分が弱っているか」を披露し合う疲労....
不毛だ。
何か気分転換になることをしなくてはと、いい音楽でも聴きに行こうと思う。
何か負のベクトルを変えるエネルギーを得ようと、今夜のうちに用事をすませ、
明日はまぶしい光を浴びて、都会を放浪してみようかとチケットも手配した。
でも、ホントに準備しなければならないのは別のものに違いない。
このまま下を向いたままじゃ、もう空の青さを確認することもできないじゃないか。
悪魔の液体を断って、夜道をふらつく心配もない今となっては、
散財するもよし、法を犯すもよし、恥を晒すのも悪くないし、
性欲をひたすら満たすのだって否定はしない。
だって、こんな状態でいるよりは、多少はマシってもんでしょう。
ひとごとみたいに冷たく吐き捨てたのは、
まだ大丈夫って証拠でもある。って本当にそうか?
もう、何も考えたくない。
どうして、こんなことになってしまったのかを、解きほぐすのもメンドクサイし、
たとえ答えが見つかったとしても、僕はここから出ることは許されない。
自ら退場することが残された唯一の道ならば、
迷わず選ぶことができるはずなのにな。
迷っているんじゃない。
ただ、しがみついているだけなんだ。
自分が最も忌み嫌い、軽蔑しているものに、すがりついているんだ。
そんな姿が鏡に映っているのが視界に入るたび、
僕は呪文を唱える。
明日はきっと....
※散り行けばその身の果てを思馳せる彼の地で倹し髪を切る日々
by ten2547 | 2007-03-17 00:08 | 白書