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キミのために笑おう 僕のために泣いてくれ

とびっきりだ。
これ以上ないくらいの状況設定に感動さえ覚える。感謝したいくらいだよ。
自分がピンチになったとき、3億円が当ったとき、うれしいとき、かなしいとき、求めるものは何だろう?励ましの言葉、慰めの優しさ、誰かの声、聞きたくなる。誰の?誰に?
DNAが叫んでる。
会いたいと呼んでいる。
過去ではなく、未来に向かって。会いたい人は誰ですか?との問いかけに、ほとんどの人が昔好きだった恋人や、逝ってしまった家族のことをあげていたけど、僕は過去には全く興味がない。一番会いたい人はまだ見ぬ空の果てに存在する。30億光年彼方から僕を呼ぶ命は、恐らく死ぬまで会うことはできない最愛のひとだ。
この身体の痛みは、喪失した遺伝子を補う自然の作用なんだ。命が、毎日放出される命の素が、意志をもっていて、結実しない悲しみを僕に訴えかけているんだ。いつ、この欠如した部分を埋めてくれるのと、涙を流して僕を見ている。キミに会いたい。会って抱きしめたい。僕の愛情の全てを注いで、全身で受け止めたい。生命の神秘が内側から僕に命じる。その声は毎日大きくなっていくんだ。耳は音を聞くのではなく、目はものを見るのではなく、脳は思考するのではなく、ただ一点に向かって収束していく。
実現すれば、現世では「犯罪」に分類される行為となる。
スーパーで万引きするのと同じだなんてね。あまりに悲しすぎる。
生きている意味の80%を放棄してまでも、こうして存在することもまた罪な気がする。
生きている意味の20%でさえ、ただ欲望の処理だけだなんてあまりにも虚しすぎる。
でも、それが現実だからね。
なぜ、笑ったんだ!?とみんなから責められた。
それには理由がある。可笑しいから笑うとは限らないように、悲しいから泣くわけでもない。そんな日常の風景さえ、全てが異常という枠組みの中で、状況証拠として疑われる。ひとたび世間の枠からはずれた者は一生、悪性細胞として理科室の中で過ごさなければいけない。
もう花を見てきれいだなと思うこともなく。
暖かい涙を流すこともなく。
柔らかな肌に触れることもなく。
それでも未来を見ていられたら、可能性があるのなら、素直に認めればいい。
自分は幸せなんだと。
ここで世界中から見捨てられようとも、あの明るい陽射しの下で、にっこり微笑む姿を想像して。そこに向かってただひたすらそれ以外のことには目をくれず、全てを肯定していればいい。そうすれば、僕は檻の中に閉じ込められずにすむんだ。
その瞬間、未来への扉は閉ざされるけれど、もういいよね。その先は..

死ぬ前に、一度でいいから、人を愛してみたい。
だれかのために泣いてみたい。
僕のために笑って欲しい。

※ご臨終です。

by ten2547 | 2005-12-10 10:16