空翔る。

少年は夢を見た。
空を飛ぶ夢を見た。
鳥のように飛んでいた。
自分の力で。
自分の翼で。

許せない。
アタシだけが不幸だなんて絶対に許せない。
何を楽しそうに笑っているのよ。
帰さない。
居残って仕事をするのよ。
こんな中途半端なまま年を越せると思っているの!?
これができるまでは帰れないわよ!

別に、意地悪で言っているんじゃないわ。
別に、妬んでやっているんじゃないわ。
これは仕事よ。
仕事なんだから、完璧にやるのは当たり前でしょ。
それをこんないい加減なことされて、
それでヘラヘラ6時に帰ろうなんて、
そんなこと許されるわけないじゃない。

許さない。
絶対に、アタシだけが不幸だなんて、認めたくない。

少年は気付いた。
飛んでいるのではないことに。
だって変だよね、おかしいよね、有り得ないよね。
X-MENじゃあるまいし...

僕は...死んじゃったんだね。
もう地上の世界には帰れないんだね。
誰かが、僕に触れたんだ。
恐るべき力で、音もなく、僕の未来を奪い去った。

キミは、病気だ。
完全にイカレテル。
自分の価値観の中でしか生きられない。
今日一日わめいて、気が済んだかい?
こっちがおかしくなりそうだったよ。

そうだ。
僕は明日、空を飛ぼう。
あの空をどこまでも行こう。
きっと明るい太陽と柔らかな風が僕を待っている。

僕を、待っている。


※究極の不幸が僕の後ろで発狂していた。
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by ten2547 | 2008-12-27 00:19 | 雑感