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胸には赤いポケットチーフを...

結局ね。
僕を待っているというわけはなく、そんなの初めからわかり切っていたことなのに、僕をほんの少し落ち込ませたのはそのクダラナイ嫉妬とドウシヨウモナイ独占欲のかけらだった。

キミにとって、僕は大勢いるトモダチの一人で、あるいは単なる知人の一人で、もしくは取るに足らない存在であろうことを、酔った頭でも思い知る。

だからね。
ここからこうしてキミの幸せを、キミが幸せになって行く姿を見守るよ。見送るよ。
そう決めていたのに、その背中を、僕に向けられた背中を見るにつけ、やっぱり背中よりも笑顔、見たいよな。などというちっぽけな欲望を飲み干す。

最後はね。
いつも通りのバカ騒ぎで夜明けを迎える。
冷静なキミの、でも温かなまなざしに促されるように、一足先に店を出る。
それがせめてもの自分への戒めだ。

僕はまだ大丈夫。


※たまにはいいでしょ?フォーマルなパーティーも。

by ten2547 | 2008-09-21 14:34 | 戯言