戻って、泊まって、Cクラス③

ここから僕の初体験が始まる。

僕ともう一人の乗客(タイ人)は女性係員の誘導で空港内を逆送する。
出国手続きをするところで、空港職員が何やらノートに記入し、パスポートの出国印に「キャンセル」のハンコが押され、ゲートを出た。これで再入国完了?
意外とあっさりなんだな。
何となく気分は強制送還させられる犯罪者だったけど、僕らは彼女の誘導で広い空港の、いつもはまず通らないようなところをクネクネと歩いていった。手荷物を受け取り、空港の外へ出るとホテルの車が迎えに来ていた。
そこへさっき出発ゲートで見かけたタイ人の男子5人組が乗り込んできた。
お、彼らも一緒なんだ。その中の結構カッコいい兄ちゃんに話しかけてみる。
「あなた方もさっきの遅延便でしょ?」
「ええ、そうです。」
「どこまで行くんですか?」
「ええと、ちょっとわかりません。僕ら軍隊なんで...」
何?軍事機密ってこと?でも知ってるもんね。さっきキミらの航空券にメキシコって書いてあったから。そうか、軍人さんか。余計に彼らが凛々しく見えてくる。でもトモダチにはなれないかな...
空港が新しいので当然ホテルも新しく、自分じゃ絶対泊まらない(泊まれない)超豪華な部屋に一瞬はしゃいだけれど、周りは何もないし、水着も持ってこなかったからプールにも行けないし、スパやマッサージはペーンマーク!!だし、一人じゃ死ぬほどつまらない場所で半日も過ごすのかと思うとうんざりぐったりだった。
超キングサイズのベッドがあるんだから昼寝でもすればいいじゃないか。
いやいやせっかくいただいた時間なんだから有効に使わないと。
あれこれ考えても何もまとまらず、とりあえず、ミールクーポンで何か食べようとレストランまで行くこととしたってさっき不味い焼き飯食べたばっかりじゃないか!
というわけで腹は空いてないので、デザートとコーヒーにした。隣のテーブルにアーミー軍団がいる。軽く会釈する程度の間柄にはなったけど、それ以上は無理、かな。
お先に、そう言って彼らは去って行った。
僕はひとりで、ゆっくりケーキを食べながらコーヒーをおかわりした。
それでも有り余る時間とそれに比例するように疲れがどっと押し寄せてくる感じに僕の身体は鉛のように重く重くおしゃれなレストランの椅子に沈んでいった。

ああ、家に帰りたい。


※カミサマは僕に罰を与えたのだろうか...
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by ten2547 | 2007-10-13 10:53 | 旅行