あれから2年

去年だったか一昨年だったか、瞬時に思い出せなくなっている出来事が多くなるにつれ、多少のことでは驚かなくもなり、それでいて一日中雨が降り続くことに感心したりして、その分自分が年をとっていることさえ都合よく忘れている頃、ふとしたことで思い出す光景がある。

2004年12月26日

僕は15日間の休暇の第5日目に入り、南国の柔らかな風と太陽にもすっかり慣れた頃で、その時、インド洋一体を巨大な自然のエネルギーが覆い尽くし、何十万人もの人々が恐怖にのまれたことも知らずに、のほほんとした一日を過ごしていた。

街中が何やら騒がしく、空港が閉鎖されたと、誰かが言っているのを聞いて、またどこかでテロでも起きたんだろうと入ったレストランで信じられない光景をテレビで見た。というより、何が起きたのかはよくわからないが、破壊尽くされた町並みが延々と続く映像と、地震、津波という言葉は結びつかなかった。だってそこは地震のない国だと思っていたから。

それからはインターネットで情報を収集し、いつもは見ないNHKにかじりつき、新聞を買って日に日に明らかになる惨禍についてそこらじゅうの人々と話していた。たまたま自分のいたところは被災地ではないにしろ、一度は訪れたことのある美しい海岸が無残な姿になったのを見て、あのバンガローももうこの世にはないんだろうな、などと思っていたら、何だかしんみりした休暇になってしまった。

今年もまた、心と身体の疲れを癒しにのこのこ出かけて行く憐れな僕を、暖かく迎えてくれることを期待して、未だ帰らぬ無辜の魂に手を合わせよう。


※外はいよいよ嵐か...
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by ten2547 | 2006-12-26 23:06 | 戯言