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月と太陽

君は近くにいるのに遠い存在で、
オマエは遠くにいるのに触れ合える存在で、

僕が近づけば遠ざかる君と、
オマエが寄って来ただけ後ずさる僕の間で、

互いに知らない三者の狭間で、
ただ、僕のこころだけが揺れ動く。

好きな人とは結ばれず、
それほど好きでなくても交わることもできる。

でも、中学生の恋じゃないいんだから、好いた惚れたで手も握らないなんて、
それはどう考えたって未熟であまりに身勝手なんじゃないかな。

別に身体の関係だけが全てじゃないにしても、
深夜の公道でキスするくらいのスリルを楽しむ余裕だって欲しいじゃない。

もうオトナなんだからさ。

君は太陽かと思ったけど、冷たく光る月だった。
オマエは月だと思っていたけど、ホントは僕を包む太陽かもしれない。

どちらも少なからず好意を抱き、
多少なりとも関わりを持って、僕の周りを周回する存在だけれど、

結局、どちらもただ遠ざかっていくだけの惑星に過ぎないのだろう。
僕にとっての母星は、遥か遠くの、あの暖かい地で微笑んでいる。


※好きっていう気持ちは鮮度が大切だ。早く食べないと傷んでしまうよ。

by ten2547 | 2006-11-29 22:33 | 色恋