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僕がどんなにキミを見つめてもキミは彼らの方を見ている。

僕に見えるのは背中だけだ。
キミが彼らのことを想うように、僕もキミのことを考えている。

だけど、互いに向き合うことはないんだね。
そんなことはわかっている。
僕には決して入り込むことのできない濃密な世界があることを知っているから、僕は少し離れたところでキミとキミ達を見ている。

キミが何を話し、何を思い、何をしようとしているかは手に取るようにわかるよ。
それをココロヨク思わない連中がいることも知っている。
その輩がキミ達を引き離そうとするのを僕が押しとどめていることは知らないだろうけど、そんな板ばさみさえ僕にはうれしいと思えるほど、キミ達の役に立っているならそれでいい。

それがたとえ背中を見つめての一方通行だったとしても構わない。

キミは優しくて、思いやりがあって、親切で、いい奴で、いい兄貴で、いい弟で、いい先輩で、いい後輩で、老若男女に慕われて、カッコよくて、いい男で、何の問題もないからね。そう褒めてあげてもきっとキミは同じ位置で留まっているだろう。

それがキミの一番いいところ...

それがキミの一番嫌なところ、でもある。

※したがって、僕はこんな風に気が狂いそうになるほどの破壊的な夜と絶望の朝を何度も迎えなくてはならない。

by ten2547 | 2006-10-28 10:37 | 白書