禁酒の日

8月12日はかの国の王妃様のお誕生日のため、国民はこぞってお祝いをします。(多分)
と同時にこの日は「母の日」でもあるわけで、街中で母に感謝する歌が流れ(大げさ..)子供達が「お母さんいつもありがとう」などと可愛い笑顔いっぱいに母にひざまずきプレゼントなどを渡す風景がテレビで放映されているのでありました。
そのような神聖かつ平和な日にかの国に降り立ったわが邪悪軍団は、逸るココロを抑えきれずシャワーもそこそこに街を徘徊したのでありました。ホントはワットにでも行って汚れた精神を浄化でもすべきところを、馬鹿笑いと呆けた面で全くしまりのない姿をかの国民に晒していたのでありました。
さて、今年はさらにお祝い事が重なり、偉大なる国王様の即位60周年であります。国をあげての祝賀行事が続き、これまた市井には王室を称える様々なデコレーションが派手派手しく賑々しく行われているのでありました。圧巻は巨大なビルの壁面に描かれた肖像画でしょうか。最初は大きな垂れ幕か何かが屋上から吊るされているのかと思いましたが、よく見るとガラス窓や壁に直接絵が画いてあるのでした。実に見事なできばえですが、あのビルの中にいる人からは外の景色はどのように見えているのでしょうか?日差しを極力排除するのが常なのであまり影響はないのかもしれませんが..
そして記念のお祝いグッズが売られているのですが、王室の色である黄色のポロシャツをはじめとした黄色の品々や、様々な色のブレスレット(多分ゴム製でお祝いの文字が刻まれている)なんかを多くの人々が身につけていました。ポロシャツは店の制服として従業員一同が着ていることもしばしば。僕も黄色の長袖シャツを購入しました。特に王室とは関係なく、初めから買おうと思っていたので丁度よかったです。こうやって今年は年末までお祝いムード一色となるのでしょうねえ。
やがて日も暮れて、涼しくなり、お腹も満たされたらそろそろ一杯やりたくなるのが常ですが、生憎この日は年に何度かある「禁酒の日」なのでありました。土曜日の夜といえば飲み屋は書き入れ時のはずですが、バーでは酒類を販売することはできません。うわさでは一部のレストランでは可能との情報もありましたが、さずがに王室関係には厳しいお国柄のため、特に首都では徹底されているようでありました。酒が売れないのならいっそのこと休みにしてしまえと言うわけで歓楽街はひっそりとしていたりするのでした。
さてこんな日はどうやって過ごせばいいのかと言うと、お酒もスーパーやコンビ二では買えるのですから、ホームパーティなどがいいでしょう。まさか警察も一般家庭まで踏み込んでは来ないでしょうから。そういえば数年前の8月12日、友人達と行った屋上でのパーティは最高でした。空には満月が輝き、友人お手製の料理とビール、ご機嫌な音楽で、近所の人たちとも仲良くなったものでした。
とは言うものの観光客にとってこの日はただの土曜日に過ぎませんし、ホームパーティなどできるはずもありませんので、まるでゾンビのようにアルコールを求めて夜の街をさまよう姿が見受けられました。灯りに群がる蛾のように淡い期待でカフェに着席しても、出されたメニューにはソフトドリンクしか並んでいません。当然です。公然と酒類を販売などしたら二度と営業できなくなるでしょうから。じゃ、闇ならいいのか?さあ、その辺はよくわかりません。もしかして奥の別室ではこっそり飲んでいるンじゃなかろうか?そんなことを想像しながらレモンジュースやジンジャエールで語り明かす夜もまた異国体験の一つとして面白いものです。酒に飢えた外国人どもを肴にしらふで話すうちになぜか酔っ払ったような感覚に陥っていきます。いつもより饒舌な自分がそこにいます。不思議な感覚です。
帰りにセブンイレブンでビールを買って、あとはホテルの部屋で乾杯でもしますか..
偉大なる国王様と王妃様に感謝して...

やはりお酒は邪悪なものなのですね。人の心を惑わす悪の水なのですね。そんなものをこよなく愛する我々は悪そのものです。水を2リットル飲めと言われてもできないというのに、なんでこんなものを何時間も飲み続けることができるのでしょうね。
いろんなことを考えた夜でした。

※まさかその誕生日のパーティでシャンパンとかで乾杯してないでしょうね。などと不敬なことを考えるところが邪悪だというのですよ。
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by ten2547 | 2006-08-20 14:20 | 旅行