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1985年8月12日

その日...
東京から大阪に向かっていた日航123便の乗客524人中、520人の命が御巣鷹の尾根に消えた。
20年が経過した今年、犠牲者の遺書などが公開されることとなった。
遺書といったって大きく蛇行する機内で恐怖の真っ只中で必死に書いた文字だから、判読も困難だが、その短い文章に、生きたいという強い思い、このまま死んでしまうことへの無念さ、そして何より家族への深い愛情が溢れていて、今読んでも涙が止まらない。

僕が今まで読んだ本の中で最も泣いたのが、この事故の犠牲者の身元確認の任務にあたった人が書いた「墜落遺体」だ。読みながら声を上げて号泣した。
友人はあまりに辛くて読み進めなかったといっていたが、そこには想像を絶する極限の世界と同時に、命の重さや愛する人を失うことの悲しみ、そこから立ち上がろうとする人の強さ、弱さ、残酷さ、およそこの世に存在する人間の感情を全て総動員しても表現できない世界をこれでもかと突きつけてきて、どの人もその立場で辛く悲しく最後の最後まで涙が止まらないのだ。

それでもあの犠牲者の短い命の言葉にはかなわない。
それは真実の叫びだから。

※・・・・・。

by ten2547 | 2006-07-11 23:59 | 社会