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流刑

星の輝くはずの楽園は、見事なまでに僕らに背を向けた。
風が優しいはずの美しき島は、この世の果てのように彼の人生を閉じ込めた。
ここから出られない。
もがき苦しみながら、それでも生きてきた。
その姿が痛々しい。
僕らはここで、何を楽しめばいいというんだろう。
豪華な食事もすぐにあきて、それでも時間がくれば腹が減る。
まるで飼育される動物のようで、放牧された牛よりも不自由で、半径2メートルを生活範囲とする囚人のようだった。次第に感じる居心地の悪さに身体の調子も狂い始める。ムリに造る笑顔と、普段使わない類の言葉に舌ももつれる。褒め殺しあうオバサン集団のごとく、そうですねとうなずく自分に虫唾がはしる。
足りないものは、太陽、風、青空、南十字星、そして汗..
肝心なものが何一つない豪華なセットの中で演じた下手くそな田舎芝居..

うんざりだ。

※悪いけど、僕はもう二度とここへは来ないなって思った。

by ten2547 | 2006-02-14 23:02 | 旅行