肉は食わねど高楊枝

とある飲食店にて。
二人の外国人が入ってきて一人は食券を購入し、もう一人はそのままカウンターへ。そしておもむろに言った。「私はベジタリアンです」
店員がはにわのように氷ついた。
そこは「牛どん屋」だ。菜食主義だと言われても、一体どうすればいいというんだろう。
それ以来、様々なベジタリアンと遭遇してきた。
インドのジャイナ教のように、肉を食べないというより殺生を禁じた教えによって、肉はもとより、地中にいる生物を誤って殺してしまわないように野菜でも根菜類は一切口にしないというものから、単にお肉は食べませんといったものまでその内容は様々だ。
そして一番身近にいるベジタリアンである友人は、元々「ダイエット」を理由に肉食を断ったが、今では「ブッダに誓った」という理由により肉、魚は一切食べなくなった。彼は敬虔な仏教徒だ。ダイエットの時から何だか怪しかったが、まあ、本人が仏様に誓ったというのだから、他人がとやかく言うことはないのは百も承知だ。太っているのは肉のせいではなく、単に食べる量が多いのと、運動不足のせいだと思うのだが、本人は肉を絶つことで痩せると信じ、今ではそれさえも超越した宗教的な様相を呈しており、敢えてコメントは避けて、構わず僕は彼の目の前でむしゃむしゃと肉を喰らった。
何を信じ、何を食べまいと勝手だが、関係ない人を巻き込むのだけは勘弁して欲しい。彼のいきつけのベジタリアンレストランにも何度か行った。味は、別に悪くない。だけど美味しいとも言いがたい。僕が気に入らないのは、肉を食べないのに、別の材料で肉に似せたものが入っていることだ。なぜそんなことするのか全くわからない。「肉を全く使わない料理」でいいじゃないか。かえって肉への熱い思いがこもっているような気がして余計美味しくなかった。
信じるものは救われる。
キミはキミの道を行けばいいさ。

※僕は是非もない。
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by ten2547 | 2006-01-12 21:34 | 旅行