龍の目に涙 そして 恋

アナタはいつも、不意に、風のように現れる。
まるでタイムマシーンに乗って違う時代から来たように、フッと空間の揺らぎの中から出てきたように、僕の前に現れる。
「久しぶりだね。覚えててくれた?」「もちろん」
たった数日の、どこにでもあるありふれたやりとりが、なぜか心に深く刻まれる。
そこに芽生える感情は言葉にしなくても十分通じると思ってた。
あまりに違う二人の立場さえも、長い距離と時間さえも、何の問題にもならないように感じた。
だって、アナタが好きだから。そしてアナタも僕のことが好きだから。好き、なんだよね?

僕はお気に入りの洋服を買うために、再びそこを訪れる。
この国でこの国の人らしく過ごすための小道具として、そして、日常の自分を忘れ、しばし「5番目の自分」に変身し、夜の街を飛び交うために。
そんな僕にあれやこれやと勧めてくれるキミは、仕事として僕に接してくれているんだと思ってた。それ以上の感情も関係も存在するとは思わないし、想像すらしていなかった。
だけど、友達にならなれるかな?友達だったらなってもいい?友達になりたい?気持は少しずつ変化し、その変化はいつしかホンモノの友情へと変わっていく、ような揺らめきがあった。

恋する気持はどこの国でも変わらない。
表現方法も、とるべき手段もたいして違わない。
だけど、どうしても埋まらないものがある。どうしても分かり合えない時がある。それもどこの国でもだいたい同じなのだろうか。単なる個人差なのだろうか。
核心に触れるのがコワイから、池の周りをグルグル巡りながら、探りながらヒントをつかもうとしているうちに、日が暮れて、また明日の朝までお預けだ。また来るから、というコトバも、電話するね、っていう約束も、何一つ確かに思えるものはない。それでもいい。いつかきっと、思いは通じるはずだから。

アナタは本当はヒドイ人。
僕はキミを傷つけたワルイ奴。

それでも僕らはまた同じことを一から繰り返すんだろうな。
「あがり」のない双六のように。

※龍はいつでも僕の胸で輝く。金色の涙を流しながら..
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by ten2547 | 2005-05-06 21:33 | 旅行