ホッキコウ

去年、スケジュールの関係で断念した北海道へ行ってみた。
航空券、宿、レンタカーなど短時間で予約した旅程は5泊6日+α...

大丈夫なのか?
色んな意味で。


【発起乞う】
今年は節電なんかの影響もあってか、北海道と長野県は関西方面からの避暑地として
早くから予約が入り始めているという話だったので、取り敢えず飛行機だけは押さえなくてはと
思いつつ、いつものグ~タラでなかなか行動に出なかった僕にいつもの如く喝が入る。

案の定、昼間の便は満席で、羽田17:00発以降しか空席がない。
ま、いいか。
帰りは結構余裕があるが、同じく夕方の便を予約する。
彼の後押し(催促)がなければ今年も見送りになるところだった。かも。

ついでに宿もレンタカーも適当に予約。
ホテルや温泉や民宿などを散りばめた、北海道ビギナー王道コースが出来上がった。(自己満)


【北紀行】
国内線なんて15分前で十分間に合うよ、などと知ったかぶりをしていた僕の顔が青ざめる。
す、すごい人やん。ナニコレ?
そういえばハイシーズンに乗るのは初めてで、いつもは出張だから平日、ぼんやりした時間が
多いのでその感覚で行くと大いなる誤算。それでも30分以上早めに空港に着いてはいたものの、
チェックイン前手荷物検査の列で呼び出し対象となってしまった。
こちらへどうぞとにこやかな中にも、もっと早く来んかい、このど素人が!という怒りをにじませた
係員の手招きで、僕らを含む数名の客が別のカウンターでチェックインを済ませたのがちょうど
出発15分前くらい。荷物を預ける時はお早めに...

北海道の夏は涼しい。
確かに夜風は心地よく、クーラーなど無用に思えた。
がしかし、冷房が効いていない車内や屋内はちょっと暑く感じる。
最初の二日は札幌だ。
いつもの如く、予定は無い。


【北気候】
爽やかな青空と心地よい風、澄んだ空気と新鮮な魚介。
というわけで、景色や観光より飲み食いが主になる僕らの旅は、
場所を変えても同じなのであります。
北海道と言えば美味しいものの宝庫です。が、度々開催される「北海道展」や
今やクリック一つで何でも手に入る時代のせいで、あ、これ知ってる、とか
これ食べたことある~とかめんどくさいのであります。
とは言え、ジンギスカンや味噌ラーメンやスイーツなどの定番は一度は食べてみたい。
朝からそんなことばかり考えてた僕らの目に、最近リニューアルされた、もいわ山ロープウェイの情報が...
じゃ、これ行ってみよう、ということになり、市電に乗って出かけました。
昨年秋に営業再開した施設はピカピカで、ロープウェイもその先のケーブルカーも最新式?
ちょっと視界が良好ではなかったものの、札幌市内を見下ろす山頂でまったり気分。
天気はいいけどやはり風にあたっていると段々寒くなってくるあたりが北海道っぽいね。
長袖シャツは必需品かな~。などとかつての美ヶ原高原での反省を元に、持ってきた長袖は
ホテルの部屋に、じゃ、意味ないじゃん。
下山後はまた市電に乗って、札幌中心街へ。
わ~大通り公園にテレビ塔!わ~時計台!わ~旧本庁舎!と歩きながらも、こころは北海道限定サッポロビールとジンギスカンのことでいっぱいになっていたのでありました。


【北奇行】
翌日は、雨。
しかも北海道だけ、雨。雨。雨。
今日からレンタカーで移動だというのに朝から本格的に降っている。
ま、こればかりは仕方ない。
札幌を後に支笏湖方面へ向かう。
寒い。とまでは行かなくても、温かいものが食べたいということで、
何故か湖のほとりで味噌ラーメンを食す。
景色は全く望めないので、洞爺湖を経由する予定を変更して目的地へと向かうことにした。
かなりの山道をクネクネと走行し、登別温泉に到着。
チェックインを済ませると、早速温泉へ。
白くというか灰色に濁った湯につかり、旅の疲れを癒していると、若者二人連れが露天風呂に登場。
何だかとっても楽しそうで、一人で静かにしている人が多い中、異様なノリで盛り上がっている。
何がそんなに楽しいのか?
と、突然、一人が底に溜まった灰色の泥?を顔に塗ってパックを始めた。
顔だけにとどまらず、体にも塗りたくりはしゃいでいる。
向こうにいる子供より子供っぽいぞ、と思ったその瞬間、彼は立ち上がり、股間に泥を塗り始めた。
なんじゃ、こいつ。酔っぱらいか?(イチモツはそれなりに立派だけど...)

彼らの悪ノリは益々加速していく。
僕らが湯からあがって脱衣場にいる時、彼らがやってきて、写真を撮り始めた。
泥パックをした状態の彼は股間も丸出しのままポーズを取っており、それを撮影する友達...
異様な光景だった。
それをネットに投稿する会話も周囲に丸聞こえで、彼らの行く末を案じるのみだった。

温泉宿の楽しみは食事でありますが、ここはあまり重視しないコースを予約したので
極めて普通というか特筆すべきものは何もない。雨が降っていたこともあり、温泉街を散歩することもなく
朝風呂で目覚め、同じく平凡な朝食を平らげると、とっとと退散したのでありました。


【北喜幸】
この日は晴れ。
素晴らしく晴れ。
気分も上々で、昨日パスした洞爺湖へ向かった。
オロフレ山を越える道は車も少なく、ホントに気持ちのいいドライブだった。
洞爺湖では湖畔をのんびり散歩した。
ここからは海岸線へ出て、函館を目指す。

5号線はほぼ真っ直ぐに内浦湾を左手に眺めながら進む。
大沼国定公園の駒ケ岳を望みながら順調に目的地に到着した。
途中、警察がスピード違反の取締をしていて、獲物を狙うライオンみたいに道端に潜んでいるのが面白かった。地元民は知っているのか、いつもは80~100キロくらいでぶっ飛ばしているのに、その道だけは60キロと大人しい。前方に捕まっている車を発見。大宮ナンバーだった。

函館は夜景を主な目的としているので、その他の情報は皆無だった。
ホテルもロープウェイから近いという立地だけで選んだので、中心街からは離れているし、
何となくイカが名物かな~というくらいしか思っていなかった。
夕暮れまでには時間があるので、ちょっと港まで散歩する。
いいところがあったら食事でもと思ったが、変に観光地化した施設はどこも僕らを受け入れてはくれない風情だった。もっと選択肢はあったかもしれないが、お腹も空いたし、適当にすませようと入ったところで食べたちゃんちゃん焼きは悪くなかった。地元のワインなんかも飲めたし、店の雰囲気がよければもっと美味しく感じただろうにと10個くらい改善提案をしてあげたい気分だった。

函館山が近づくにつれ、人も車も増えてちょっと異様な空気になってきた。
ロープウェイは5分間隔で運行してるが、すでに列が出来ており、当然山頂には早くから来て最前列をキープしている人で埋め尽くされている状態だった。まだ明るいというのに...
そこからはこの小さな山の頂は路線バス、観光バスでの団体も加わり、展望台は近づくのさえも恐ろしい過密状態となっていった。肉眼では夜景が見えないので、カメラを頭上にかざして撮影している光景は何かの儀式のようだった。だが地獄はこの後だった。まるで震災直後の帰宅難民を経験することになろうとは、人々に混じってカメラを掲げていた僕らにも予想できていなかった。

来るときにロープウェイの往復券を買った。
自然なことだと思っていたが、帰りのロープウェイにはどこが最後尾かわからない列に並ばないと乗れないとわかった時は往復券を買ったことを後悔した。
並びたくない。でも並ばないといつ帰れるかわからない。幸いこの日は厚ての上着を持参していたので寒さは回避できていたが、もしこれがなかったら、僕は遭難していたであろう。(大袈裟)
さて僕らはどうするべきか。
取り敢えず、もう一度展望台に行ってみた。さっきよりは幾分人も減っているように思えた。少しずつ、少しづつ前ににじり寄って行く。僕の前で撮影していた女性が後ろへ下がった時、彼が僕を引っ張ってそこへ導き、僕のすぐ後ろに立った。手すりに寄りかかる僕の肩に彼の手が乗る。
全ての音が消え、時間が止まった。

函館山からの夜景は神様からの贈り物、だった。


【北亀甲】
最後の宿は、函館から250キロくらい離れた積丹半島だ。
ちょっと早めに出発しようと早く起きたにもかかわらず、チェックアウトは10:30になった。
道央道から日本海側へ抜け、海岸線を走った後、すごい山道を越えて宿に着いたのはちょうど16:00。
夕食に遅れたらいけないと休憩もご飯もそこそこに、ちょっとイラつきながら運転していた。ナビが到着予想時刻を表示してくれているのに、最短コースを選択してくれているのに、自分の固定観念から離れられない自分がいた。そんな僕をとなりで根気強く支えてくれる人がいる。うちでは「年の功より亀の甲」なのだ。

お宿はアットホームな民宿だ。
男二人連れは扱いにくいだろうけど、ここは食事が目当てなので許してね。
その日はろくに食べていないので18:00の夕食が待ち遠しい。
焦って来ることなかったな~などと反省しつつ、お風呂へ。

家族連れやカップルに混じって僕らも広間へ呼ばれる。
民宿ならではのほんわかした食事時間だ。
豪華だけど質素みたいなところがいいのかもね。
その夜、土砂降りの雨の音で目覚めた。
あ。また雨か...


【北寄港】
翌朝、雨はまだ降り続く。
またしても移動性低気圧の影響で、北海道全域は雨模様に。
美味しい朝食を摂りながらも予定変更について考えていた。
カムイ岬へ行くのは諦めて小樽を目指すことにした。

雨の小樽は暇そうな人力車のお兄さんのため息に包まれる。
日焼けして、めっちゃ綺麗な足をしているイケメンさんが声をかけてくる。はずもなく、
僕らも傘を手に小樽運河をそぞろ歩く。
お昼はあまりお腹が空いていないけど、せっかくだからと寿司を食べ、通販で何度も利用した某有名菓子店で限定品を購入し、札幌へ戻ることにした。最後はお土産を買ってと思っていただが、ここに最大の誤算が潜んでいることに僕らは気づいていなかった。
小樽から札幌は距離的には遠くないが、そこは大都市でありますから、スイスイと目的地まで行くことはないのであります。しかもガソリンを満タンにして返さないといけないことなどもあり、少し焦った僕はナビの教えにうまく反応できず、道を間違ってしまったのでした。
車内は少々気まずい空気が漂い始め、時間が次第に厳しくなっていくにつれ、これはもう土産を買う時間はないのではないかとの諦めムードが漂い始めていたのでした。そうはいってもいつもなんとかなってるんだから大丈夫だよ。などと言ってはみたものの、札幌駅に着いて、電車の時間を見ると、その余地は限りなくゼロに近かったのです。
またしても空港でのチェックインに間に合わず、今度こそギリギリで乗り込んだのです。
行きの反省も生かされず、手ぶらで帰ることになってしまいました。

雨のせいでカムイ岬を断念→時間に余裕ができる→小樽でのんびりできた→札幌での時間が食われた との分析の一方で、カムイ岬に行っていたら飛行機に乗り遅れた、ということも想定され、雨は無謀な計画に対する神様からの温かい警告と受け止めることとした。


【北帰港】
さて、今では通販で何でも買えるわけで、北海道に行かなくても北海道土産は手に入る、わけですが、僕らは敢えてその方法は取らず、今回はお土産は小樽で買った某有名菓子店の限定品のみ、ということにした。
ということにしておこうと思う。


※ご利用は計画的に。
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by ten2547 | 2012-08-19 13:01 | 旅行