能登の海に洗われた我が愛車は錆ゆく

ひょんなことからそれは始まった。

特に目的を持たない僕らの珍道中vol.5は、長良川を見下ろすお城を写真に撮るという
全くの予定外の風景からスタートした。
それは寂しくもあり、優雅でもあり、初夏の陽気に惑わされた空白時間で、
僕らはまるで携帯電話を持たない時代のスリル満点の待ち合わせよろしく、
見知らぬ駅での再会を祝して抱きあった(わけではない)。

さて、早朝の街は静かで、清々しく、これからの道中の安全を保証してくれるかのような
懐の大きさでもって、僕らを見送ってくれた。
初めて走る東海北陸自動車道は快適で、渋滞も無く、11キロにも及ぶ長いトンネルを筆頭に、
オレンジや緑の怪しげな空間の連続とクネクネとカーブする緊張感持続レースという
お土産もついて、僕の下手な運転に花を添えてくれたのでした。

なかなかおもろい道やんけ、などと余裕こいてるフリを見透かされ、
それでも早起きは三文以上の徳を授けてくださり、これまた全く予定外のチューリップ畑で
小娘のようにはしゃいだのでありました。
今年は気温が低くて開花が遅れている若干寂しげな風情がまた良かったし、
何よりも激しい雷雨が一気に眠気と疲れを吹き飛ばし、ついでにお腹の不調までプラスされて、
2日目は過ぎていったのでした。

3日目。
さて、ここからが本番ですよ。
食い倒れを信条とする我が旅の今回のテーマは魚介を喰らう、であります。
魚やエビや北陸の特産を心行くまで食べつくしましょう。
特に旬のしろエビやのどぐろは必須です。
氷見、能登島を経由して、奥能登の民宿に到着するやいなや、カメラを持って出かけました。
冷たい雨の降る中、だ~れもいない海岸で、パシャ、パシャ、パシャ...
寒い、帰ろう...
滞在時間5分の観光終了。
お風呂に入って見知らぬ人たちに混じって食堂でごはん、ご飯、ゴハン。
朝もお風呂入って、ごはん、ご飯、ゴハン....
じゃ、次。

4日目。
能登半島をぐるっと回って、千枚田や輪島の朝市などを冷やかし、金沢へ。
優雅なホテルでお茶などした後は、早速すし屋へ直行です。
のどぐろやガス海老など回っているのに全て注文する回転すし屋でたらふく
食べた後は、お部屋で軽く飲んで大浴場へ...
あ、いけない。
若い男の裸が目に毒(クスリ)だ。

5日目。
兼六園を散策。桜は終わり、菖蒲はまだこれからで、お花的には何もない時期ではありますが、
それなりにぐるりと見た後は、再び能登丼を目指す。
注文してからしばらくしてふと後ろを振り返ると店の外には長蛇の列...
ほぼ無言でどんぶりを平らげた僕らが次に目指したのは、
有名なパティシエのカフェでした。
ここもズラリと列ができていたので、並ぶのがキライな僕らはケーキは買うことにした。
どこか景色のいいところで食べますか..
などとのんきなことを言いながら、結局次の宿まで一緒にドライブすることになった。

さて、最後はちょっとリッチに参りましょうと、温泉旅館の部屋からの絶景を楽しみにして
いましたが、黄砂のせいか、立山連峰はぼんやりかすんでいました。
明日の朝はすっきり見えるかもね、静かな柴山潟を見下ろしながらそう思ってました。

温泉につかってさっぱりし、男性客の裸体を視界の隅におさめつつ、お楽しみの夕飯です。
お品書きを確かめる間ももどかしく、僕らは獣のように食い尽くしたのでした...
翌朝、ちょっとだけ山の稜線が見えたものの、絵葉書のような景色は望めず、
露天風呂につかって朝食会場へ...
巨大な広間で大勢の人が食事をしている光景に気おされながらも、数々のおかずを
お皿に乗せてからは犬のように食べまくり、3回くらいはおかわりしている自分を
ちょっと褒めてやりたい気分でした。

最終日。
長い帰路の途中に、東尋坊と名古屋に立ち寄るという無謀な行程も難なくクリアし、
途中で事故っている不幸な家族連れを横目に、無事帰って来られた喜びも束の間....

僕らは言うまでも無く、肉を食べに走ったのでありました。
当分魚介はいらんわな。

食い倒れ珍道中は続く。


※ アッシュは H
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by ten2547 | 2011-05-05 14:41 | 旅行