十三夜

※見上げれば電線の間を月走る

コートを脱いだ。
空を見上げた。
穏やかな空気の中、僕はひとり。

斜め上から見下ろす月が並走する。
電線の間をスルスルと滑るようについて来る。
それでもいつかは離れ離れになるんだ。
僕は右へ。
月は左へ。

ずっと見上げてなんていられない。
咲いた花はやがて風に舞い、
この身体もいつかは灰になる。
キミがどんなに若く美しくても、
それは一瞬の輝きだ。

だから、なのか。
それでも、なのか。
手に入れたい。
奪ってでも自分のモノにしたい。

でも無理でしょ?
手を伸ばしても届かないでしょ?
アキラメル?
ワルアガキスル?

心が痛い。


※別れ際少し笑ったような春の月
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by ten2547 | 2009-04-07 22:36 | 戯言